2011.09.08 結工房記念美術館にて
2001年春、利恵夫人が大英博物館へ72枚の作品を寄贈したことで、保存の関係からより詳細
な研究が専門的に行われた。大英博物館保存部門の絵画芸術分野の責任者であるHeather
Noville-Day氏の論文のタイトル「WORKING OUTSIDE THE REALMS OF TRADITIONAL
METHODS AND MATERIALS」伝統的手法や構成要素(素材)とは異なった領域の作品で
あると紹介している。また、同博物館の日本古美術部門の学芸員Tim Clarkは田嶋の実験的
試みにたいし、DaDa主義(第一次世界大戦後にかけて欧米で興った芸術運動:既成のあらゆる
芸術的・社会的価値体系を否定し極端な反理性、反道徳主義を唱えた)やシュールレアリスム
(超現実主義)とは違って、田嶋の絵画的形象・イメージによる人を引き付ける魅力は、欧米
芸術家のAntoni Tapies(1923年バルセロナ生まれ。20Cの現代美術巨匠の一人)、Anish Kapoor
(1954年ムンバイ出身。現代彫刻家であり、1990年のベネチア ビエンナーレで2000年賞を
受賞)に並び称されると高く評価している。田嶋の版画が世界中の数多くのコレクターに
保有されている理由でもあると述べるなど、海外での評価は非常に高い。今でも東洋絵画に
関するオークションには、必ずと言っていいほど、田嶋の作品が出品されている。つづく

